私とは何者なのか「MBTIへのいざない」16タイプ論のおすすめ本・感想

実用本はあまり読まないのですが、半年くらい前にネットで「MBTI」というタイプ論について知りまして、

今回、心理学的タイプ論について書かれた、「MBTIへのいざない」を読んでみました。

MBTI心理学的タイプ論はなかなか面白かったです。

いったい私は何者なのか!?どういう人間なのか!?

自己理解の手助けのひとつになる本でした。

16タイプの性格 わたしは何者なのか!?

私の場合、わたし自身がどのような思考をするのか、どのような性格なのか、自身に関わらず他人でもこの人はどんな人なのかについてけっこう良く考える方だと思います。

このブログ記事では、観たアニメや小説などの感想・考察をよく書きますが、今回お話をするMBTI16型タイプ論は、「私とは何か」「人とは何か」を知る・考えるきっかけとして面白いものでした。

もともとユングの心理学的タイプ論をベースにアメリカの親子で、母のキャサリン・ブルッグスと娘のイザベル・マイヤーズによって開発された性格検査とのことです。

「MBTIへのいざない」読んだ感想

MBTIタイプ論はネットで検索をすると様々なサイトがあるのでどのような性格検査なのか色々な方が書いているのであえて本を買わなくても、心理学的タイプ論のおおまかな概要であればはじめての方でもなんとなくわかる内容かなと思います。

心理学ですとか、自己や人の性格について興味のある方であれば最初は少し難しい部分もありますが、MBTIタイプ論は繰り返し読むとだんだんとわかるような気がします。

私の場合は、はじめずいぶんとネットに書かれている記事を読みました。

MBTIというのがどういうものか、だんだんと16型のタイプ論の詳細についてもなんとなく理解してきまして、それで、じゃあ、本でちゃんとした物を読んでみようと思い「MBTIへのいざない」を買ってみました。

「MBTIへのいざない」を一回読んだ感想ですが、

心理学のかなり専門的な内容でした

内容はかなり専門的に書かれております。インターネット上の記事ですと書く方がわかりやすくMBTIについて記事を上げているので、全てを理解できなくてもなんとなくわかりますが、「MBTIへのいざない」はもともと英語で書かれた文章を翻訳しているので、専門的かつ翻訳の部分でも少し難しい表現があります。本の冒頭にも翻訳された方自身が、表現の部分で苦労されたと書いてあるので、この本は何度も読み返して理解を深めていくような書籍だと思います。

ボリュームが多い

ページは300ページほどのハードカバーの本で、価格もなかなかの値段です。ですが心理学的タイプ論については、この本でほぼすべてを網羅している内容です。感想としてはいきなり読むとかなり難しいと思いますので、事前にMBTIがどんなものか簡単に知ったうえで購入をして読むような本だと思います。

MBTIの概要に興味がある方や、タイプ論についてもっと深く知りたい方向けの本でした。

MBTIとはなんぞや!?

それでMBTI心理タイプ論を、一応、簡単に書きますと、

心理タイプを16の型に分けて、それぞれの思考がどのようなものなのか分析する性格診断のようなものになります。

ただ、タイプ論の分析は、実際は専門家の方が診断するもので、インターネットでわかることができる個人のタイプはあくまで参考程度に考えた方が良いようです。

この本を読んで面白かったのは、

いきなり、「普通とはなにか」についての考察からはじまるものでした。

説明するのが難しいですが、以下のサイトでそれぞれの心理学的タイプを確認できます。

(注)これはあくまで目安で全て正しい訳ではありません。参考までに。

参考 無料診断テスト 参考 16タイプ高精度バージョン

それぞれの考える普通

「MBTIへのいざない」を読んで感じたことは、それぞれの考える「普通」という価値観についてでした。

すべてを理解するのはなかなか難しく、MBTIタイプ論は奥が深いと思いますが、

簡単に書くと

①心の目の向けられている実際の方向がどちらか?

外向思考→E(Extraversion:外向性)

内向思考→I(Introversion:内向・内省)

よくE→外向的、もしくはI→内向的な性格と表現することがありますがすごく簡単に書くとそのような思考になります。

②取り入れた情報に結論を導き出す機能がどちらか?

感覚機能→S(Sensing:感知・計測)

直感機能→N(Intuition:直感・直観)

感覚機能のSは、実際に起きている現実的かつ具体的な事実にひかれる。

直感機能のNは明らかなことより、洞察などをこのみ思考が「いま」より未来に向いている。

③思考指向か感情思考か?

思考機能→T(Thinking:思考)

感情機能→F(Feeling:感情)

あつめた情報を判断するとき、

思考機能のTは、合理的な考えを重視

感情機能のF主観的な経験を好きか嫌いでとらえることを重視

④外界に対する態度と指標がどちらか?

判断的態度→J(Judgement:判断)

知覚的態度→P(Perception:知覚)

判断的態度Jはものごとを体系化し順を追って話をする傾向

知覚的態度Pは逆にその場に順応、どちらかと言えば臨機応変に考える傾向

はじめてですと理解が難しいです。最初、私はちんぷんかんぷんでした。ここでもどう書いて良いか少し悩みました。

上記、①~④の項目のうち、それぞれどちらの考え方を選択する傾向かを分析すると合計で16パターンの組み合わせのどれかになります。

私の場合は、さきほど紹介をした「無料性格診断テスト 16Personalities」「16タイプ性格テスト(高精度バーション)」どちらをやっても以下になりました。

①内向思考→I  

②直感機能→N 

③感情機能→F  

④知覚的態度→P

上記になりまして、上から文字をならべると「INFP」タイプなりました。

 

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タイプ論の面白いところ

わたしが何者かを知るきっかけ

MBTIタイプ論の面白いなと感じるところは、まず「わたしが何者かを知る」ことでした。私の性格はなんとなくこうだろうなぁとわかっていても、それはぼんやりしたイメージでしたが、じゃあと客観的に16個のタイプの中でどれにあてはまるのかMBTIを通して知ることができたことでした。

なんとなくこうだろうなと思っていたことも、タイプ論の性格分析によって、ああ、なるほどと、なんとなくもやもやしていた部分が分析され文章で説明されていて面白かったですし、なにか今までうまく私自身でわかってはいたのに説明できなかった感情や心理の部分が本の中でピンポイントに説明されていたところでした。

「MBTIへのいざない」では16型パーソナリティーの中でそれぞれに長所、短所があるので、どの型がすぐれているという見解ではなく、各それぞれの思考や考え方の癖があるのでこう判断や行動をしがちと説明しています。

例えば私のタイプや他のタイプは、そう考える癖や傾向があると知ることができたのですが、個人的にはそれでずいぶんと心が楽になりました。客観的な説明があるとなんだか安心します。

最初に書いた「普通とは何か」について、人それぞれに「普通」があって、ある人にとってはその思考があたり前でも、たとえば私にとっては普通ではない。逆に私にとっては普通でも反対のタイプの人間には普通じゃない。

良い悪いではなく、そもそもの物の捉え方、考え方、思考の違いだとあり、タイプ論の全てを理解できたわけではありませんが、それぞれ「見えている世界が違うだけ」と知ることができただけでなんとなく心が軽くなりました。

それに、なにより、ただ単純に心理学はけっこう面白いです。

「MBTIへのいざない」を買った理由

この本を買った理由は、もう少し詳しくMBTIタイプ論について知りたいという理由もあったのですが、そもそも私がこの本を買った理由は、

この心理学的タイプ論の16の心理タイプは、

生まれつきのものなのか?それとも環境や成長過程で出来上がるものなのか?を知りたいところがありました。

ネット上には様々な解説があるのですが、どうしてこのタイプになったのかという説明が見つからなかったのです。

その考え方の思考は、生まれ持ったものなのか、生育環境や過程でのことなのかという部分を知りたかったのです。

それで「MBTIへのいざない」を読んだ中で、以下の文章がありました。

そのようなタイプ論の最も古いもののひとつに、アメリカ先住民の伝統となっている、メディシン・ウィール(魔法の輪)がある。

~中略~

簡単に説明すると、このモデルが提唱したことは、人はそれぞれある特定の世界の見方を生まれつきもっているとうことである。たとえば、バッファローの方法であれば、ものごとを合理的にかつ分析的にとらえ、鷲の方法は、詳細を超えて高く飛んでものごとをパターンでとらえる。熊の方法の場合は、周囲とのかかわりのなかからとらえ、ねずみの方法では、地面に近いところからものごとの根っこの部分や詳細をとらえるのである。

「MBTIへのいざない」P9 第一章 心の習慣から引用いたしました。

心理学的タイプ論の原型のようなものは古くからあったようで、それをユングやマイヤーズが現代版に改定してできあがったのがMBTIタイプ論だそうです。

考え方、思考については生まれつき、利き手のような考え方の傾向があり、生きていく中で様々な経験を通しもともとある心理タイプが徐々に強くなっていくようです。

 

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家族で考えてみたMBTI

実際によく近くにいる人がどういうタイプか、それでその結果にあっているのかどうか興味を持ちまして、

ためしに、家族にも「無料性格診断テスト 16Personalities」をやってもらいました。

父→INTJ

母→ISTJ

姉→INFJ

という結果でした。

これをもとに、それぞれのタイプのイメージについて、あくまで個人的なイメージを書きます。

INTJ→理屈っぽい、負けず嫌い、きわめて合理性を重視する

ISTJ→マニュアル重視、柔軟な考えが苦手

INFJ→おだやか、温和、めったに怒らない

こんなイメージになりました。

父、母ともにどちらかといいますと、管理型であって、理屈や客観性を重視しているのは確かかなと感じますし、現実的であって私にとって両親は固い感じだなとあらためて思いました。お互いに悪循環の時はキチキチして息がつまる。

一方でINFJの姉は、なんとなく私とニュアンスが似ているところがある気がします。ある程度、話しやすい人です。めったに怒らないといいますかほんわかしていて緑色のオーラがあるような雰囲気です。つかみどころがない。たとえ怒っても笑っているような感じです。人の悪口も言わなければ、干渉も管理もしない、どちらかと言えば人は人、自分は自分のようなところがあるのであまり雰囲気に圧がないなとは感じます。(でも本当に怒ると容赦ないので怖い)

架空の人物になりますが、キャラ診断系のサイトで物語の登場人物をそれぞれ16型パーソナリティーにあてはめるサイトがありまして、それが全て正確かはわかりませんが、アメリカの子供向け番組だったセサミストリートを例にすると、オスカーがINTJで、バートはISTJとあったのですが、なんとなく、ああ・・・わかると思いました。

 

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まとめ MBTIは「自己理解の補助的」なもの

決して、私の考えが間違っているわけではない。

そして違うと思う人の考えも間違っているわけではない。

ただ、考え方の住み分けはあると思いますし、時代に即した面で、このタイプであれば生きやすい、生きづらいという感覚は正直あると思います。

私のタイプの場合(INFP:内向感情タイプ)ですと、読んでいて、

・不意をつかれることを嫌う

・こっそりいちかばちかやってみる

・どちらかというと思いのまま表現する

・直情的

・管理が苦手

・自己憐憫的になる

などなどがあてはまるなと思うのですが、

今の世の中で社会に順応するとは、ステレオタイプなイメージですとハッキリ、はきはき、協調性などが好まれる性格タイプだと思いますし、それをめざして学校教育などをしている部分もあるだろうと感じます。しかし、根本的にそういうのが合わないタイプの人間だって存在するので、違った場合はけっこうしんどいと思います。実際に学校生活や集団社会は私にはかなり息苦しかったのですが、まあもともとちょっと無理があったのかもしれないと考えることができたのは良かったです。

また、見えている社会の構図も決して、良い人という表現が正しいかはわかりませんが、今の組織や社会を占めている人は、外交型で比較的論理的、合理的なタイプの考え方が多く、また、それができる人間が社会的には好まれているんだろうなとは思います。

ですので、その時の時代の傾向として、生きる上であてはまる、時代に一致する心理学的タイプはあると思いますし、

私のように、数字や管理が苦手で曖昧なものばかり延々と考える人間は、今のマテリアルな面を重視する世界では、合う合わないで考えれば「合わない」のだろうなと素直に思いました。

あくまで個人的な理想では、平安時代の和歌を詠む時代にでも生まれたらなぁと思ったりしまして、まあその身分として生まれたのであればですが・・・。

各タイプについて、じゃあそれを知りどう生きていくか、というのはなかなか答えを出すのは難しいですが、せめて自身の思考や他人の思考がどうであるのかを知るだけで、丸腰で生きるよりは楽になるかなと思います。それに私としては、先ほど書いた作品の架空の登場人物の理解を深めるひとつの手段や、ただ単純に人とは何かと思考をめぐらす際の参考になるのでMBTIタイプ論は面白いです。

そもそも、たとえばその型だからずっとそういう思考の傾向である訳ではなく、人生を経験していくなかで、違う角度、物の見方を知り、別のタイプの思考を人生のある場面で取り入れることもあると思いますし、私だってたまには論理的な考えにたよる時もあります。そうして様々な考えを持つことで人の心は複雑に大きくなっていくのかなと思いました。

また同じタイプでも生まれた年代によっても、重要視する部分が違うなど、このタイプ論を「これだからこう」とひとくくりにするのは難しいところだと思います。各タイプには補助機能劣勢機能など、もう少し専門的な用語もでてきまして私は完全にはまだ理解できてません。「MBTIへのいざない」は、本の中に何度か、MBTIは本当の意味での多様性を考える手段のひとつであると書かれておりました。

人それぞれに考える癖や思考、物の見方があり、己が何者であるのかを考えるきっかけとして「MBTIタイプ論」はなかなか面白いです。

もし自己理解について少し心理学的な部分に興味があり、MBTIについてもっと深く知りたいという方は、「MBTIへのいざない」はかなり専門的でボリュームがありおすすめです。

単純に心理学に興味がある方へもおすすめの一冊です。

このMBTI心理タイプ論は、もう少し若いうちに知って理解していれば、はやめに人生の方向を見つける羅針盤を手にすることができたかなと思いました。

ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。

 

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