「少女終末旅行」面白いタイトルです。
※この記事はネタバレなしですがお話のあらすじは若干、含みます。
哲学的でのんびりした二人の少女の旅(簡単なあらすじ)
チトとユーリの二人、そこにいる時代がいつなのかも不明、現在よりもずっと未来で、文明が崩壊した地球なのか、それとも古代なのか、
チトとユーリの二人しか存在しない世界を、旅の途中で拾った半装軌車のケッテンクラート(戦車のようなタイヤのゆっくり走る乗り物)でのんびりと廃墟になった世界を旅するアニメです。
旅をする中で出くわす、過去の遺跡や人工物に触れ、興味を示し、感じた気持ちを語ってくれるアニメでした。
私たちであれば知っている、デジカメと思われる、現代に使われている機械も出てくるのですがこの二人はそもそも、それが、なんなのかわからず、試行錯誤で考えながら機械に触れて使っていく描写があります。
チトは読書が好きで冷静、頭で考える哲学家のような少女、
いっぽうユーリは理屈で考えずに感覚で動くような少女、
二人が廃墟になった世界を旅し、彼女たちの視点から、いったいこの世界はなんなのだろうか、と、一緒に感じながら淡々と旅をするアニメでした。
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アニメで映る誰もいない世界観
少女終末旅行に出てくる、景色がなんだかとても好きなアニメでした。
チトとユーリの二人しか存在しない広い世界。
廃墟なのですが、怖いというよりも、どこか懐かしい光景、
なぜか安心する。
不思議な感覚のアニメでした。
それは、もう、この世の中に誰も存在しないという、いわば外的恐怖がない世界だからでしょうか、
ただ、ただ、目に映る世界が流れていき、時間だけが経過して行きます。
この二人の旅はあてもなく、ケッテンクラートの燃料も補給できるだけ、食料も運べるだけ、なくなったらそこで考える放浪であり、その旅は何にも縛られている物がほとんどありません。
二人が目にする景色は、あたり前なのですが、ただただ、見えたままの世界なのです。
かつて何かの文明があり生活した跡もあり純粋な自然の景色ではないのですが、旅をする二人は、目に映るものをただ感じたまま話し、世界をみながら旅をすすめていきます。
個人的にですが、このアニメの魅力は二人に映る景色が強制されたものではないから、というところにある気がしました。
途中で登場する人物も出てきますが、物語は、ほぼ二人でいつかの文明が滅びた世界をのんびりと旅をする。
二人は、人に関わるという刺激がないので、その刺激は見に映ったままの世界でして、触れるものを感じたままに話すのです。
そして少し哲学的なセリフがあって面白いのです。
例えば、掛け時計をみつけた時の二人の会話、ケッテンクラート号にはやく乗り込むようにチトがユーリをせかした時の会話ですが、
※以下引用します。
チト 「時間に早いとか遅いとか無いから、いや、あったっけ? とにかく地球は周り時間は過ぎていく。」
ユーリ「走っている列車の上で急いでもしょうがないじゃん」
チト 「確かに」
ユーリ「回っている地球の上で急いでもしょうがないじゃん」
チト 「いや、それは違う」
(アニメ「少女終末旅行」10話の会話より引用いたしました。)
こんな二人のやり取りが面白いのです。
いっけん冷静で頭の良さそうなチト、言うこともまともなのですが、
子供っぽく無邪気なユーリの言うことの方がこの世界では的を得ているように感じることがあるのです。
この二人の性格のバランスが絶妙で、賢そうなのですが少し気の弱いチトと、頭は弱そうなのですがどんなことも動じないユーリ、この二人の世界観から眺める終末の世界が詩的で美しかったのです。
読書が好きで思考の世界に偏りがち、知識も豊富なチト、
チトの方が世界の真理を知る鍵を抱えた本と共にたくさん持っているように思われます。
実際に口から出る言葉も鋭く、何もかもわかりきったような口ぶりの場面がけっこうありました。
一方、チトとは反対に感じたまま、直観のままに生きるユーリ。
ユーリは文字もほとんど読めません。
でもユーリの方がさきほど引用した台詞みたく、意外?にも世界の真理に近そうなことを指摘する場面が何度も出てきます。
そして、直観、動物的感覚のユーリの言葉でチトもはっとしたりするやり取りが面白いのです。
何か、こう哲学問答ではないのですが、この対照的な性格の二人のやり取りが面白いのです。
荒廃した世紀末に人はたどり着いた時に、目に映るものがどういった意味があるのか、
せわしない現実から切り離された時、もしからしたら世界の真理に近づくのかもしれない、と、そう感じるアニメでした。
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「少女終末旅行」感想まとめ
非日常は大好きです。
現実から離れることで、ほんとうの世界の真実がわかるのではないか、いつもそんなことを考えます。
それは、心が疲れた時に旅をすると、人はふと、今考えていることとはまったく別の視点が浮き上がってくることがあるように。
それがなんとなくの感覚でも良いのです。
別の世界は知らない世界、それは視覚、聴覚、嗅覚、肌ざわり、
きっと伝わってくる空気からも、いままでとは違う世界のはずです。
そんな環境に身を置き、ふだんの視点とは別のことを目に映す。
そこに答えがあるのか、ないのか、それはわかりませんが旅をする人なりの世界の答えが見つかるのではないでしょうか、
知らない世界、非、日常の世界をチトとユーリと旅をする。
疲れたときに、ぼーっとみると、その世界にどんどん、いつの間にか見入ってしまう。
そんなアニメでした。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
補足:参考までに視聴方法
※少女終末旅行は、記入時の情報になりますが、
Amazonプライムは30日間無料体験できますので、Amazonプライム・ビデオですと「少女終末旅行」」のエピソード1、「第1話」は無料で視聴できます。とりあえず1話だけでもと興味がありましたら、無料体験を試してみていただければと思います。
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たえばシュタインズ・ゲート(全24話)なども24話で¥400(税抜き)です。→(参照:シュタインズ・ゲートのネタバレなし感想記事を以前書きました。)
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