もくじ
伝えたい本当の気持ちを伝えることってどういうことか
2018年1月からはじまりましたアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 」このアニメはずっと気になっておりました。
物を書いて人に伝える。
それはどういうことなのだろうかと。
まだ放送がはじまったばかりですが、このアニメから、
本当に人に伝えたい気持ちってどうするのだろうかと考えたことがたくさんあります。
あなたには言えないけれど、誰かに伝えたい気持がありますか?
第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」まで視聴いたしました。
この物語でなにを伝えようとするのか、
第3話までの感想も含めて、考察の記事を記させていただければと思います。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のタイトルは、そのままこの物語の主人公の名前になります。
ドールという代筆屋となるために、そして代筆を通して、人間の心を探すヒロインの物語に映りました。
※第3話までの感想になりますので、ネタバレ要素は少ないですが、少しネタバレが含みますので、最初から観たい!という方はご注意ください。
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気持ちを伝えるのは難しいけれど
この物語の主人公ヴァオレット・エヴァーガーデン(以下ヴァイオレットと記載します)はもともと戦士として子供の頃から生きてきたようです。(まだ細かいヴァイオレットの生い立ちや背景は第3話までですと不明な部分があります。)
自動手記人形、ドール(※簡単にいうと代筆屋です)になるため自動手記人形育成学校に通いはじめます。
手紙を送りたい依頼主の話を聞きながらタイプライターで代筆し、依頼主が届けたい相手へ手紙を届ける。
この物語では、このように代筆する仕事を自動手記人形、ドールと表現するようです。
第三話で登場する育成学校の同級生、ルクリアを通して、本当に伝えたい心とは何かを物語の主人公「ヴァイオレット」は知るのです。
ヴァイオレットは育成学校でも代筆する技術はトップでした。文法も語彙も満点、タイピング技術も正確で速い。
しかし、いざ代筆するにあたって依頼主の本当の心をすくいあげる「情緒」を感じとる部分がヴァイオレットは苦手で、本人もそれに悩みます。
第3話の冒頭、育成学校の授業にて同級生のルクリアと実際に代筆をする訓練をします。
ヴァイオレットとルクリア、お互いの気持ちを授業で代筆しあいます。
同級生のルクリアは、まず誰に向けて手紙を出すのか悩みます。
はじめは「おにい・・・」って言って一度ためらい、その後で両親宛ての代筆にヴァイオレットへお願いし直します。
両親宛ての気持ちをルクリアはヴァイオレットへ話します。
この時はまだ、ルクリアは本当に抱いていた心を話すことができませんでした。
両親へ宛てたルクリアのですが「たくさんありすぎて伝えらない、心配しないでね」とヴァイオレットへ伝えます。
日々感じる気持ち、誰にでも時おり家族と久しぶりに電話したり、会ったり、もしくは手紙を書いたりする時のようなありふれた内容でした。
目の前でルクリアの気持ちをタイプライターで代筆するヴァイオレット。
ヴァイオレットの代筆した手紙は、
「久々の手紙、伝達事項はありません。伝えるべき情報はありません。」となりました。
ヴァイオレットは人の心、細やかな機微を代筆することができずに悩みます。
ルクリアや他の同級生が卒業するなか、代筆屋になるべく通った育成学校をヴァイオレットは卒業できずに物語は進んでいきます。
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ルクリアが素直に話した言葉でヴァイオレットが知った心
同級生のルクリアは成績トップで養成所を卒業します。
彼女は卒業できずにいるヴァイオレットのことが気になっておりました。
ルクリアがもう一度、手紙の代筆の訓練をしようとヴァイオレットへもちかけます。
この時に、ルクリアは本当の気持ちをヴァイオレットに話しはじめます。
冒頭で両親に宛てた気持ちですが、実はルクリアの両親は戦争ですでに亡くなっておりました。
ルクリアのほんとうに伝えたい気持ちは戦争後も生き残って帰ってきてくれたお兄ちゃんへ対しての気持ちでした。
ルクリアの兄は、4年前の戦争までは兵士でした。そして戦線で両親を失います。体も不自由になり、戦線で怪我をして妹のもとへ帰ってきます。
兵士としての役目を果たせなかった後悔、両親を亡くしてしまった後悔、戦争のために失ったことで自暴自棄になり、妹のルクリアのもとに帰ってきた兄は、毎日をお酒で溺して生活するようになります。
でも、そんな兄でもルクリアは唯一の肉親として、兄へ生きていてくれていることに感謝の気持ちを伝えたかったのです。
ルクリアの本当の気持ちでした。
涙を流しながらヴァイオレットへ兄に対しての気持ちを打ち明けます。
本当の気持ちを伝えるのは難しい
いざ、肉親へ本当の思いを伝える。
それは難しいことです。
私もいつか、両親へ生んでくれてありがとうって伝えたいと思っております。
私の母も私が子供の頃にお酒に溺れて、父は離婚して離れて、だから、苦しい気持ちですとか、憎しみですとか、たくさんの感情を抱きました。
しかし、それでも時間をかけて母は飲酒から遠ざかり、今でもお酒をやめてから何周年になったとAAのミーティングから帰ってきて、貰ってきた記念のメダルをみせてくれます。
一緒に住めなかった父だって子供と離れて生活し、思うことがあったと思います。
たまに会う父へも、たくさん本当は伝えたい気持ちがあります。
いままでの経験を振り返って、そして、今、私が幸せだろうかと考えることもあるのですが、
それでも、苦しい状況で出会うことができた感情だってあると考えるのです。
決して人生ってマイナスなことばかりだけではなくて、苦しいなって思ったそんな経験もいずれ巡って今の私の考え方や血肉になるんだと思うのです。
だから私もいつか両親に対してこの世に生を授けてくれてありがとうって伝えたいと心の中のどこかにあります。
でも、できないのですね…。
ルクリアと同じようなものかもしれません。
大切な気持ちすぎて話せない。
それは親だけではないかもしれません。
誰かに伝えたい気持ち、それは人によっては、大切な恋人や、大切な子供、大切な友人かもしれません。
この第3話のルクリアの気持ちは良くわかりました。
どうしてでしょうか、ほんとうに大切な気持ちってやはり伝えるのが難しいのです。
だから私はこうやってブログで何か気持ちを書きとめたり、記そうと思ったりもしたのです。
もしかしら、誰かに伝えたい気持ちをこのブログの力であったら届けられるかもしれない。もしかしたら大切な人が検索を通してつながり、気持ちを届けることができるかもしれない。
そんな想いもどこかにあったりするのです。
私の話になってしましました…。
そしてこの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 」から学んだ、物書きへの気持ちになります。
ヴァイオレットがはじめて代筆して伝えられた心
妹のルクリアが抱く兄に対しての気持ちをこの物語の主人公ヴァイオレットは知ります。
そして、ルクリアが兄に対して本当の気持ちを話すことができないことも知ります。
ヴァイオレットは兄に対しての気持ちを手紙に書くようにルクリアへ話しますが、ルクリアはどうしてもできない、伝えようとするとできない、とヴァイオレットと話している部屋から出て行ってしまいます。
ヴァイオレットはルクリアの気持ちを代筆することを決心します。
ヴァイオレットは手紙を代筆して、ルクリアの兄のもとへ手紙を届けます。
酔いつぶれて、喧嘩して、街の路上で倒れているルクリアの兄、
ヴァイオレットは代筆した手紙をルクリアの兄へ渡します。
ヴァイオレットがルクリアの兄へ代筆した手紙の文面になります。
「おにいちゃん生きていてくれてうれしいの ありがとう」
第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」より引用させていただきました。
たった一行の文章です。
ルクリアの気持ちが届きました。
この短い文面でルクリアの気持ちがすべて兄へ伝わりました。
第3話、最後の描写は、ルクリアと兄、二人の子供の頃の思い出の場所でもある、ライデンを見渡せる塔にのぼり、街を眺め、二人で一緒にこの物語の世界で再生します。
この物語から感じた人に伝えるという心
私は、何か人に伝えたい、だからブログに記します。
いままで、たくさん文字を書きました。
でも、それで伝えられた気持ちってあるのだろうか。
ほんとうの気持ちを伝えるのは難しい。
でも素直な気持ちを記せば、人に伝えられるのではないか…。
たとえば、皆様、誰にも人には言えなかったけれど苦しんだ、
そんな感情があるかもしれません。
私は時に家族や人間関係や自身のからだのことなどで悩み苦しみますが、人によっては全く違ったところで、悩んだり苦しんだりしているのかもと考えたりします。
例えばですが、極端な話ですが、もしかしたら幸せすぎて生きる意味がわからなかったり、なんで生きているのかという漠然とした気持ちを抱いて生きている方もいるかもしれません。
人によって苦しみの、そして嬉しい時の感情は様々だと思います。
このブログも、いつか大切だと思う方に気持ちが届けばと、心のどこかでそんなことを願って記しているところがあります。
この物語で登場するドールのように代筆なんてできないかもしれません。
まだ、私のことを伝えるのでせいいっぱいですから。
そして、それは今でも、できているのか悩みます。
伝えたいことを書けているのかな…。
このような表現であっているのかな、などと…。
まだ考えながら記事を書いてしまうのです。
ただ、この物語「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を観て感じたところですが、
素直な気持ちを書く、最後にルクリアも言っておりましたが、
「一言だけで大切な気持ちを伝えることができるのです」
ルクリアも代筆屋としてこれから生きていく中で、ヴァイオレットから学んだことがあったのです。
私も物を書くということにヴァイオレットから感じるところがありました。
これからヴァイオレットの成長を通してたくさん教えてもらうことがあると思います。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」この物語は主人公のヴァイオレットがいつか少佐から伝えられた「愛している」の意味を知るための物語です。
このアニメはまだまだ始まったばかりですが、
ヴァイオレットはこれからたくさんの人と出会い、人の心を代筆しながら、どうやって愛の意味を知っていくのでしょうか。とても気になります。
いちアニメファンとして、そして恥ずかしながらブログを書いているものとして、彼女の今後の物語は気になります。
代筆するにあたって、ヴァイオレットの通った育成学校の先生も言っておりましたがあなたが伝えたい身近な人に宛てて書くのです。
これはブログの記事を書くなかでも言えることでした。
ヴァイオレットは愛の意味をこれからどうやって知っていくのだろう、そしてどんな心と出会うのだろう。それを楽しみにしてこの物語を観ていこうと感じました。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。
追記(あとがき)
※2018/4/6に追記させていただきました。(5/25さらに修正しました。)
13話全て観ました。
ほんとうに素晴らしい作品でした。
物語の最初では人の細かい心の機微を感じとることが難しかったヴァイオレットですが、たくさんの心に触れて成長していきました。
公式PVがとても、とても、とても素晴らしかったので掲載させていただきます。
※注)クリックで音声が再生されます。
何回も何回も観直してしまうPVです。
このアニメは絵が美しく、ストーリーも、そして音楽も素晴らしかったです。
13話を観終った時の気持ちを、私がいくら言葉でブログで説明しても、しきれない部分がどうしてもあると感じましたのでこのPVでお伝えできればと思い引用させていただきました。
そして「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の新作が発表されました。
まだ物語も続きます。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」この物語から感じた気持ちというのは、新作も観終って、全てお話しが終わった段階で記した方が良いのではないかと感じました。
全13話が終わったら、この物語全体の考察、感想を記そうと考えておりましたが、
ヴァイオレットの旅はまだ終わってない。
これからどのようにして、もっともっと様々な感情に触れてヴァイオレットは生きて行くのか。その部分を楽しみにしながらこの追記(あとがき)も未完で終わらした方が良いのではないかと…。
ただ、今お伝えできることは、この作品に出会えたことに感謝したいと、ただ、ただそればかりを思い追記させていただきました。
作品のイメージソングである、結城アイラさんの歌う「Violet Snow」はほんとに素晴らしい曲です。
なぜ、こんなに心を動かされるのだろうと、まだ今はこの物語の余韻を感じたままに、追記いたしました。
「Violet Snow」はヴォーカルアルバム「 Song letters」に収録されております。
手紙でも、そして歌でも気持ちを届けることができる。
いつもは、物語のあらすじを書いてしまうことが多いのですがもしこの記事で「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に興味を持った方がいましたら、ヒロインのヴァイオレットと一緒に、ぜひ心を探す旅をしていただけたらと思います。
「物を書いて人に伝えるってどういうことだろう」そんな部分から興味を持った作品でしたが、このアニメを通してまだ出会ったことのない心を知ることができたと思うばかりです。
追記(あとがき)も含めて長くなりましたが、ここまで読んでいただきましてありがとうございました。
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