サマーウォーズ 信州「上田」の舞台背景 田舎の人間関係を考える

サマーウォーズで長野県上田市が描かれた背景

細田守監督の映画「サマーウォーズ」の舞台に長野県上田市が描かれております。

アニメですと、その舞台背景となる場所も注目されます。

よく「聖地」と呼ばれたりします。

たしかにアニメを通してその土地を知ったりする部分もあり、これも楽しみ方のひとつではないかと感じます。

今回は「サマーウォーズ」について感じたことを記したいと思います。

サマーウォーズの舞台が信州上田になった背景について記載がございました。

以下、Wikipediaより引用いたします。

舞台は長野県上田市で、城下町の町並みや上田電鉄別所線などを描く。
上田市には細田の妻の実家があり、訪れた際に抱いた「日本の原風景」のイメージを投影することを考えた。
細田は「当時既に両親を亡くし自らも一人っ子だったため、妻の親類の家族の繋がりに深い感銘を受けた」と語っており、妻の親類が物語の中核をなす陣内家のモデルとなっている。
作中の陣内家のモデルは真田氏である。

出典:Wikipedia「サマーウォーズ」より

ここの引用ですと、細田守監督は「家族の繋がり」に深い感銘を受けたと記載があります。

子供の頃に上田を訪れたことがありましたが、私も住んでいる東京の親戚とは違った「近い」雰囲気に驚いた記憶があります。

私の記憶にない幼少の時のエピソードを覚えていたり家族のように接していただきました。

東京から長野ですと、ずいぶん距離も遠く、記憶にないくらい昔に会ったのにとても「親しげ」というのが正直な印象でした。

こちらとしては、はじめて会ったも同然なのに私のことを「知っている人」という感じはとても不思議な感覚でした。

細田守監督が描きたかった「家族の繋がり」という部分では田舎の血縁はなんとなく理解できます。

東京の親戚のドライな感じとはずいぶん違うなと思いました。

東京の人が良く「冷たい」と言われるのは田舎の雰囲気とは違う「ある程度の距離」がある人間関係だからだと感じます。

 

映画「サマーウォーズ」でもそんな東京に住んでいたら感じることができない、良い意味での「家族の繋がり」を描いたのだと感じます。

 

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東京とは違った「田舎」の魅力

「サマーウォーズ」の舞台、長野県上田市ですが、

先ほどもお伝えしましたが「上田」ついては、子供の頃に何度か訪れたことがありまして、サマーウォーズに関してはストーリーというよりは、どうしても舞台背景について考えてしまいます。

子供の頃、夏に行ったこの映画の舞台でもある「上田」は、東京にいる時の、自然の無い、のっぺりとした景色とは違いとても綺麗で眩しかった印象が残っております。

信州上田は、歴史があり真田氏のゆかりの地であります。別所の温泉街、社寺、旧跡など魅力的な場所が多かったです。

調べると全国でも有数の少雨乾燥地帯だそうです。

確かに、夏はとてもカラっとしていた記憶があります。

また、長野市ほど冬の降雪も多くはないようで、しかし近くには菅平高原など有名なスキー場があったりと歴史も自然も豊かで大好きな場所でした。

山の形が綺麗で、空気が乾いていて、とてもキラキラとした夏のイメージが強かったです。

あのサラっとした夏の空気の感覚はいまでも忘れることがありません。

夏でしたので、テーブルに置いてあった地元の上田で採れた桃の香りがほんのり漂ったりしてました。

東京と違ってクーラーは必要なかったです。

夜や明け方はむしろ少しひんやりしてたと思います。

なんといっても夏に東京で見かけるあの不快害虫が長野では出なかったのです。
夏でも一度もみたことがありません。

夜中の台所に行ってもびくびくしない安心感はすさまじいバリアでした。

実は、長野に移住してみたいと思う一番の理由が、これと言っても過言ではありません。
調べると標高が高いので出没しないのではないかとのことです。

少し話がそれましたが、

ふだんサマーウォーズの舞台のような綺麗な自然の景色を見ていなかったので、とても新鮮に感じた部分もありますが、一言でいうと大好きな「雰囲気」です。

「サマーウォーズ」で描きたかった田舎の人間関係について思うところ

「サマーウォーズ」から感じた舞台背景も含めて「田舎」の人間関係について感じた部分がありますので記したいと思います。

「田舎」という書き方ですとこの物語の舞台に住んでいる方にとってあまり良い表現でないかもしれませんが、

先にも書きましたが、何度か訪れた上田は確かに親戚の方は、記憶にない幼少の時に会っただけなのに、久しぶりに会ってとても「近い」距離で接してきた事に戸惑ったりもしました。

「私の記憶にない」思い出を話してきたりと、ある意味「馴れ馴れしい」という部分も正直感じたりしました。

東京に住んでいた私にとっては、田舎の人と比較すると、やはり東京の親戚の方がドライというか、少し距離があるというか、知り合いなのに「遠い」部分があったのは確かで、その違いに少々びっくりしました。

単純に田舎の親戚の方がもともと、明るくおおらかな人柄だったという部分もあるかと思いますが、

これは良い意味で、遠く離れて住んでいる私に対して、どの親戚の方も8年以上は離れて会うのにとても親切にしてくれたりと不思議な感覚でありました。

幼少期に両親の離婚があったので、それ以来、長野に行ったのが10歳を過ぎてだったのです。

これはあくまで個人的なお話しでして全ての家系にあてはまるところではないのですが、父が長野の人間で、母が東京の人間でした。

もともと母はずっと東京の人間だったので、結婚した時にこの長野の「近い」人間関係にどうしても慣れることができなかったようです。

良くも悪くも人間関係の距離が「近い」のですね。

これは、人によっては自分のふだんのパーソナルスペースとの違いに戸惑いを覚える距離感なのかもしれません。

生まれながらにそういう環境であればなんでもないのかもしれませんが、大人になってはじめて知った環境だと違和感が強かったのかもしれません。

サマーウォーズでも大勢で食卓を囲むシーンが描かれておりますが、長野の親戚は、お盆、法事などことあるごとに「集まっていた」ということを聞かされております。

お盆で帰省の時も大人数の親戚どうしが集まって、それも食事の支度など勝手が違うので母はそうとう戸惑ったと言っておりました。

それでずいぶん疲れてしまったところもあったのだと聞かされて、あらためてこの映画を観たりすると「それもあるかもな」と感じたりした部分でした。

例えばですが、映画で描かれている栄おばあちゃんの死の時もたくさんの親戚が集まってくるところは少々距離感が近いかもなと思ったところでした。

話を戻しますが、うちの両親は離婚してしまったのですが親戚関係の面倒な部分は何度か聞かされました。

何も知らない東京の人間がその距離感を知らない長野の親戚に入り込んでいくのは少々難しかったと思われます。

東京に帰る電車(特急あさま)を見た時に心からほっとしたと言っておりました。(長野の皆様ひどい言いようで申し訳ございません・・・代わりにお詫び致します。長野は大好きです。)

これは正直、生まれ方、育ち方、生きてきた環境の違いだなと感じました。

大人になってから今までの過ごし方を変えるのは人によりますが、できる人とできない人は確かにいると思います。

田舎に行きたい行きたいと言っておりますが、私も人づきあいの部分では、近い距離で接するのは人にもよりますが、おそらくダメです。

常々言いますが「人間関係」が苦手です。

ただ、今はどうでしょうか、地方は人口がどんどん減ってきております。たまに訪れる長野もそんなにご近所付き合いとかも少ない感じはするのですが、でも、たまに訪れたのを知った近所の方が玄関に野菜を置いてくれたりもします。

こういう部分は少々戸惑います。

今は、母から聞いた昔と違って、良い意味でも悪い意味でも「繋がりのある人間関係」というは薄れてきているのでしょうか、

昔と違って、ネットが普及した今では、物理的な距離ではなく、心理的に距離が近い人と繋がりやすくなったと感じます。

ネットの通信さえあればですが、昔のように通話代を気にしなくてずっとコミュニケーションをとれる世の中になりました。

そういう意味で、このサマーウォーズの描く、仮想世界「OZ(オズ)」に現れた、ラブマシーンを家族、親戚の「繋がり」で一致団結して倒すという描き方は、ネット社会の今に忘れがちな、人と人を通して繋がる部分を伝えたかったのだろうかと感じたりしました。

少し記事らしくまとめることができました!!

 

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補足も含めてまとめです 伊勢山の駅名など

何度も言うように「上田」という舞台背景が「サマーウォーズ」に登場したのは嬉しいです。

大好きな場所のひとつです。

この映画で登場する陣内家があるとされる「伊勢山」ですが、その付近を過去、訪れたことがあります。

「伊勢山」は市の中心である上田城よりも離れております。

また、映画の冒頭で伊勢山にある陣内家へ行く途中、主人公の健二とヒロインの夏希先輩は「角間温泉」行きの電車に乗りますが、実際、現在通っているローカル電車は反対方面、別所温泉方面の別所電鉄をイメージとして使ったようです。

映画では角間温泉行の電車から、バスを使って「伊勢山」のバス停で降ります。

別所温泉は、陣内家のある伊勢山とは反対方面の塩田平(しおだだいら)方面です。

ただ、昔、傍陽線(そえひ線)という鉄道路線が走っていたらしく、現在は廃線ですが、「伊勢山」という鉄道駅名も存在したので、設定はあながち間違っておりません。

また現在ではバス路線で実際に「伊勢山」というバス停も存在します。

角間温泉という駅名はありませんが、角間温泉(実際に存在する温泉)の方に昔、鉄道が走っていたのも事実です。

昔に撮った写真が残っていたので載せてみます。

過去、紙で印刷した写真をスマートフォンのアプリから無理やりキャプチャーしたので画像が荒くなっております。

この景色は印象に残っております。

写真は伊勢山方面から眺めた、塩田平・上田市街地方面になりまして、中央奥の方がやや傾斜になっているところが別所温泉でした。

ここの方面から眺めた夜の塩田平の別所温泉の温泉街の明かりはとても綺麗でした。

サマーウォーズで登場する陣内家がある「伊勢山」、歴史上でいうと砥石・米山城付近ですと上田盆地が一望でき景色が素晴らしいようです。

昔、なじみのあった場所で一番好きな季節の「夏」を描いた「サマーウォーズ」は舞台背景からも忘れられない作品になりました。

 

「サマーウォーズ」の舞台背景も含めた感想は以上になります。

 

ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。

 

追記:アニメツーリズムさんのサイトにて、こちらの「2018年版 日本のアニメ聖地88」に「サマーウォーズ」が選ばれておりました!!

この記事を読んでいただいた方も、皆様の今までの、もしくは今の生活でゆかりのあるアニメの舞台の場所はありますでしょうか!?

ああ!ここが舞台だったのかと、「2018年度版 日本のアニメ聖地88」の一覧を見て知る作品もあります。

いま住んでいる場所の近くの作品なども嬉しいです。

個人的には、全く違う作品になりますが岐阜県の大垣市などもアニメの聖地に入っていたら嬉しかったな、などと感じたりしました。

 

 

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