リンパ腫を疑われたこと「アトピーとの関係」感じた違和感と心の準備

アレルギー悪化から一気に悪くなる

体調を崩したのは春先でした。

もともとアトピー持ちだったのですが、突然春先に肌の状態が一気に悪くなりました。

その理由はほんとうにわかりません。

いままではシャワー上がりの保湿だけで、悪いところに少しステロイド剤を塗るくらいで治っておりました。

とくに生活に支障をきたすことは最近まではありませんでした。

しかし、3月の終わりくらいに一気に悪くなりました。

痒いとかそういう問題ではないのです。

薬が効かないのです・・・。

触った部分が傷となり、化膿しその傷が治らなくなりました。

焦りました・・・。

痒いというより痛い・・・。

傷が治らない。

思い出しました。

若い時にアトピーで苦しんだ経験。

大人になるにつれて免疫が良い意味で鈍感になったのか、そんなに悪化することは少なくなった気がしました。

しかし今回体で感じたのは、「やばい感覚」でした。

全身に広がる感覚、体全体が腫れる感覚。

いままでやっていた保湿も効かない感覚でした。

いつも保湿剤を頂いてる皮膚科で見てもらいました。

その時にステロイドの錠剤の服用を伝えられました。

ショックでした。

もうステロイド剤なんて飲むことはないだろうって、その効果の強さも知っておりましたが若い時に経験したリバウンドの強烈さも知っておりました。

しかし皮膚の炎症をこれ以上広がらせたらほんとに後に戻れない体の感覚はしました。

いちばんショックだったのは、「日本でこれ以上強い薬はないのでステロド剤を服用するしかない」と先生から告げられたことでした。

しかしその時は飲み薬に頼るしか手段もほんとにありませんでした。

ただ、今回、輪をかけて悲劇だったのが飲むステロイド剤も効果がなかったことでした・・・。

これはほんとにどうして良いのかかなり混乱しました。

ほんとうにどうすれば良いのだろうと・・・。

とにかく、仕事は休みました。

5日ぐらいはなにもできませんでした。

何かストレスをさらすとそこからもろくなった皮膚がどんどん悪くなっていく感覚、神経がまいっておりました。

わたしの悪いところなのですが、そういう時にでも無理して走ったりしておりました。

体の代謝をよくすればなんとかなるのではないかと・・・。

以前の記事にも書きましたが、良いからだの動かし方と悪い体の動かし方があると・・・。

おそらく悪い体の動かし方だったでしょう。

寒い中で無理に走り、体が冷えて、さらにお尻が切れ痔になってしまいました・・・。

もう、どうしてこんなことになるのだろうと・・・。

しかもお尻の方も治らないのです・・・。

いったんは座薬で良くなるのですが、しばらくするとまた復活する激痛・・・。

ほんとにまいりまいした。

なにかが体を襲っていたことは感じました。

これはもうダメだと。

今までのように体がすぐに元に戻らない・・・。

何より、皮膚もお尻も処方された薬が効かないことに恐怖を感じました。

ここから体の回復もそうでしたが、心がどんどんナーバスになっていきました。

リンパ腫の疑い

いま現在、どう回復したのか、これももっと詳しく書きたいと思いますが、

その後の決定打がリンパ腫を疑われたことでした。

6月のある日、ふと鼠径部をさわるとしこりがありました。

なんとなく気になりました。

皮膚のこと、お尻のこと、体に対して不安感が強かったのでしょうか、

内科を受診しました。

一応血液をとりましょうとなりました。

通常であれば一週間くらいでなにもしないでも治りますがと言われ、

また一週間後に結果を聞きにいきました。

再診察時に「LDH」の数値が基準値外と言われました。

紹介状を書くのでと大きい国立病院を紹介されました。

血液内科を紹介されました。

その後、家に帰ってからネットでどうしてもその数値のこと、リンパ線の腫れのことを調べてしまいました。

どんどん不安になることしか書いてありませんでした。

体重が1ヶ月で5㎏減ってました。

それからは、近くの紹介された血液内科を受診しました。

体重の減少、数値、リンパ線の腫れを触診され、リンパ腫を疑われました。

体重の減少がおそらくその疑いを強くする要因だったのではないかと。

確かにもう50㎏を切っておりました。

痩せすぎだと・・・。

現在の仕事、家族の構成などを質問された時は、ああ、これはほんとにだめかもと感じました。

おそらく風土病なども疑われ、九州に血縁がないか、などなど色々と聞かれました。

行ったその日のうちに、全身検査となりました。

レントゲン、尿、血液、そして造影剤をつかったCTスキャンを行いました。

ただ、ただ、検査を順番にする間に今まで感じたことのない恐怖を感じるしかありませんでした。

特にCTスキャンはもとより、造影剤を使用するなんてことは経験がありませんでした。

造影剤を使用するにあたり副作用の注意点、体が熱くなる、気分が悪くなるなど事前の説明を聞きさらに不安に拍車がかかりました。

検査の受付、説明を淡々と説明する看護師さん。

こちらの不安を察知したのか、どうしようもできないものを前に事務的に処理するしかないのかと感じました。

造影剤のCTスキャンは腕に針を刺されたまま、その時の順番を廊下で待ちました。

ただ、ただ、冷たい景色しか目に映りませんでした。
人もあまり通らない外の窓からだけの光の廊下。
待っている人達のあたりまえですがわたしのように重たい雰囲気の人達でした。

造影剤を入れる為の針を腕に刺す看護師さんにCTスキャンが始まるのに、どれくらい待つのか聞いてみました。

わたしの心の動揺が看護師さんへも伝わるくらいだったのでしょうか。

「わかりません」それ以上は会話にならず、冷たく突き放された態度を感じました。

おそらくですが、そういうもの、わたしみたいに不安を前に検査を受ける人間を何人もみてきた人の対応でした。

下手に優しくするよりは感情を入れずに、ただ、自身の役割に集中している感じがしました。

腕に針が長く刺さったままCTをとるまでの待ち時間、CTがはじまった時の聞いたことのない機械の動作音、すべてが強烈なストレスでした。

それから再度診察に呼ばれるまでの待ち時間はおそらく2時間くらいだったでしょうか。

タイミング悪く、待合室のTVに写されていた映像はそういう病気で亡くなった芸能人の方の放送をしておりました。

嫌でも目に入ってきます。

もう、体も心も芯から固まっておりました。

診察の番号が待合室のパネルに映し出されるのが怖くてしかたありませんでした。

「疑いはすべて晴らして、怖いことはそれを見過ごすことですから」と先生から言われたことを何度も考えました。

そう疑いを晴らすだけだって。

だから、こんなことになったとしてもほんとに検査だけなんだって。

なんども心の中でわたしに言い聞かせました。

それでも、まだどうしてもわたしにはやりたいことがあったな、など、どんどん頭から湧き出てきました。

やり残したこと、まだ見たことのない景色、まだ出会ったことのない感情。

わからないままこのまま終わるのかなって。

涙がでるとういうより、もう、どういう感情かうまく表現できません。

怖い、後悔、すべてが背中から襲ってくるような感覚でした。

会いたかった人、家族、これからどう説明しようか。

もう心の整理は難しい状態でした。

診察の掲示板に目をやることができませんでした。

番号で呼ばれても気づくこともできない状態でした。

近くまで事務員の方がきて診察の時間を告げられました。

結果でしたが、一週間かかるとの内容でした。

やはり数値が基準より違う。

判断に時間がかかると説明されました。

ただ、ただ、その日は夏の始まりだったのを覚えております。

帰りに子供が水場で水遊びをしていた光景がキラキラまぶしく映りました。

自転車をよろよろ漕ぎながら、自身の心と反する、健康的で生命力に満ちた光景はわたしには残酷に映りました。

結果について・・・

それから一週間の降りかかったったストレスはどうやっていま過ごしているのか不思議なくらい強烈な記憶があります。

唯一姉にその話をしましたが、一緒に住んでる母には何も言えませんでした。

もちろん職場でもこんな話したところで・・・。

初めてわたしの生死について考えました。

やりのこしたこと、できなかったこと、どちらかというと申し訳ないという気持ちの方が強かった気がします。

ここまで生きてきて近しい人に何も残せなかったと。

なんのために生きてきたのだろうと。

好きな人もいました。

でも何も残せない、話すことすらできない、やはり申し訳ない気持ちが溢れてきました。

できたことはその時の感情をノートに殴り書きにしたことでした。

人の感覚、脳で感じたことをちゃんと記憶するのは難しいと思います。

あの時に感じた心の記憶を必死に残しました。

できなかったこと。

一週間後の診察は朝一でした。

9:00にわたしの診察番号が掲示板に灯るのを凝視しておりました。

2.3分経過したところで番号が表示されました。

結果ですが、しこりの形がリンパ腫のそれとは少し違うという話から始まりました。

今までの他の診断で見てきた形と違う。

結論からいうとリンパ腫ではなくなんらかの炎症で腫れた可能性が高く、マーカーの数値も少し基準外ですが普通に生活している人でもあり得る数値だということ。

アトピーの炎症でLDHの数値が上がり、リンパ線も腫れた可能性も考えられるとのことでした。
また切れ痔の炎症でなった可能性もあり得るとのことでした。

現段階では血液の問題ではないとの話になりました。

今のところ「問題ない」という回答でした。

他の先生達とCTの映像や数値を確認した結果になるとのことでした。

安心したのか、その説明を聞きながら、あり得ないですがお尻から音のないガスが出てしまいました。

「問題ないってことですね」と聞き返しながら。

もう体も心も崩れる寸前でした。

良かった・・・。

一か月くらいして再度診にきて、もしかしたら腫れも引いているからくる必要もなくなるかもとのことでした。

初診の診察の時の深刻さとはずいぶんかけ離れていた回答の気がしましたが、それすら現実なのか実感できなかった記憶があります。

見逃すことというのが一番良くないことなのだと。

心配を排除しておく必要があったと。

LDHの基準値が通常120~240IU/Lに対してわたしは300の後半位ありました。
ただ、ほんとうに病気の人ですと1000位になるとの説明を受けました。

また、体重の減少が今回疑いの要因になっておりました。
春先にアトピーが悪化した際に無理に走ったことに加え、輪をかけて油っぽいものや、お酒など、かなり神経質に制限してしまったせいかもしれないとわたしなりに考えました。

体重が落ちたことのついてはまた別の記事で書けたらと思います。

また、現時点では鼠径部のしこりというのは治っておりませんが、極端に増えたりもしておりません。

ここからもう一度生活の見直しや食事などを見なおすことを心がけるように意識がはじまりました。

今回の経験で得たこと、自身の体に対してちゃんと向き合う気持ちを持つこと。

いざという時、最悪の場合のこころの準備。

深く考えました。

正直、腫れがひくという根本の部分がまだ治まってないのですが、これも今を考える大切な経験としてこの先を過ごそうと考えるようになりました。

追記:2年半後の経過 改善などについて

意外とこの記事に、ごくごくたまにアクセスをいただきまして、

「アトピー リンパ腫」などの検索キーワードで訪問いただくことがあります。

それで、もしかして同じように原因不明なLDHの値でリンパ腫の疑いなど、色々と心配をされている方がいましたら、参考までにとその後の話を追記させていただきました。(2019/12月追記になります)

この記事を書いて2年半後の経過ですが、肌の状態がだいぶ良くなりまして、こないだLDHの数値も血液検査をうけたところ「226」という値で基準値内になりました。

だいぶ前ですが最初は600ぐらいで、しこりもありリンパ腫を疑われた時から改善しました。

去年の夏に仕事を休み、その時、夏に雑草取りやら自然に触れて思いっきり汗をかいたら肌のターンオーバーが進んだのか状態が良くなりまして、その時にも検査をしたのですがだいぶ下がり、ちょっと基準値をオーバーしてましたが(たしか350ぐらいだったかと)、それから、少しずつ症状の改善とともに数値も基準値に近づいてきた感じです。

これは、医学的な根拠やはっきりとした研究などの結果でもなく個人的な体感ですので、参考までにいただければと思います。

個人的に感じたのは、肌の状態が悪いと肌に傷がたくさんできます。

それでおそらくそこから侵入したばい菌を処理するためにリンパ腺が腫れて、LDHの値も高くなったのではないかと、そんな気がしました。

色々なサイトをみたのですが、例えばアトピーの症状以外にも、例えば切り傷やケガなど、あと切れ痔などの場合もLDHの数値が高くなるそうです。

現在、しこりが増えたり大きくなることもなく、肌の状態の改善とともにかなり時間がかかりましたが少しずつなくなりました。

今回、お医者さんからは、今までは半年に一回ぐらい念のためLDHを測った方がよいですと言われてましたが、今後は検査は大丈夫ですと言われました。

肌の状態だったのかストレスが強かったのかLDHの数値について、はっきりとした原因の特定は難しいのですが、もし同じような状態で心配されている方がいましたら参考までにお伝えできればと思い追記をさせていただきました。

 

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